【ネタバレあり】涙で画面が見えない。映画『数分間のエールを』

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映画『数分間のエールを』を舞台挨拶回で拝見しました。

ハンカチ持っていかなくて大変なことになりました。あと、作品観て呼吸が浅くなることってあるの??????ってなりました。

鑑賞後の感情がとんでもないことになっていて、「このまま舞台挨拶入るの????ムリムリムリムリ」ってなってましたが、設営で少し時間があって心を落ち着けることができました。良かった。

作品の説明代わりに予告貼っときます。まだ観てない人はさっさとこのページを消して、最寄りの上映劇場に駆けつけて下さい。以下、ゴリゴリにネタバレありで書いていきます。

公式が公開している映像から画像を引用しています。

最初の泣きポイント

正直前半部分は映像の目新しさはありつつ、結構起伏はゆるやかだな~という印象でした。後から振り返ってわかったのですが、前半で各人物に丁寧に丁寧に感情移入させて後半で一気に畳み掛けるための前フリだったのかなという気がします。

自分的には、最初に路上で夕が歌っているシーンが最初の泣きシーンでした。あらすじが頭に入っていて、夕が夢を諦めるために歌っているのを知っていたからです。自分は幸いにVRゲーム制作をやめたくなるような気持ちにはなっていないですが、夕と同じような立場になったときの気持ちがとても分かるような気がして自然と涙が出てきました。

https://www.youtube.com/watch?v=BHGdv1L07EQ

また、彼方が一度作ったMVが先生に受け入れられないシーン、とても辛かったです。僕自身、相手の意図や考えをうまく汲み取るのが苦手な部分があって、しかもそれが自信がある作品だったらと思うと、彼方に心情を重ねざるを得ませんでした。ここまでの彼方って結構超人として描かれている面があると思っていて、能力的にも精神的にも。そこで明確な挫折が描かれることですごく感情移入してしまいました。

https://www.youtube.com/watch?v=BHGdv1L07EQ

あと、以下の映像観て僕は「絶対に観に行く!!!!!!」って決めたのですが、まさかこんな風になるPVだとは思いませんでした。そのあたりも含めて、予告映像としての使い方がうまいな。。。。。。。。と舌を巻きました。

彼方に関して言うと、彼がMVを作り始めたきっかけである「誰かの心を動かしたい」というのが、「誰かを応援したい」になったのが素晴らしいと思います。この2つは似ているけど別のことなのかなと。
僕自身の考えですが、何かを作るときに動機が内的なものだとすごい良いなと思っています。例えば誰かの評価を得たいという気持ちで作る場合は、誰かの評価を得られなければ落ち込むことになります。

ぽぷりか監督の以下の記事を読んで、彼方は一度挫折してしまった自分自身のことも応援してるんだなと思いました。

映画『数分間のエールを』の話 - 2|ぽぷりか|pixivFANBOX
Hurray!主導で作らせてもらった映画 『数分間のエールを』 なんと完成してしまいました。 そして無事に劇場公開されて。 たくさんの感想が流れてきて。 僕は今日、TOHOシネマズ新宿の大きなシアターで舞台挨拶をさせていただきました。 色ん...

僕は技術書を書いていたことがあります。売れてほしい、たくさんの人に買ってほしいと思って書いた技術書が、それほど買われなかったときに落ち込んだ気持ちになって、あまり書かなくなった経験があります。

幸いにしてゲーム開発は「難しいことに挑戦したい」という自発的な気持ちからできていて、続けられています。彼方も先生の心を動かしたくて作ったMVが響かなくて落ち込んでしまったけど、自分が本当にやりたかったことは誰かを応援することなんだということに気づけたのがとても良かった。自分も彼方もそこを忘れなければ、何かを作るのを続けられるのかなと思います。

そもそも、今作の制作主要メンバーが所属するHurray!自体が誰かを応援することを標榜しており、そのことがテーマに強い説得力を生んでいたのかなと思います。Hurray!のことはこのコンセプトムービーがわかりやすいかも。

2つ目の泣きポイント

2つ目の泣きポイント、軽音部のメンバーとPVを鑑賞するシーンでした。軽音部のメンバーがPV観て泣き始めてるのズルいですよね。彼方のPVがしっかりと軽音部の心を動かしていて、更に萠美の想定とは違ったけどそれでも良いんだってのが気づくシーンです。

先生に受け入れられなかったときに、ガッツリ彼方に感情移入してるので、萠美が自分に話しかけているように感じて言葉が刺さったのだと思います。

萠美に関して、舞台挨拶の中でぽぷりか監督から「主要人物3人は、もの作りにどっぷり漬かってて、ここまでできなきゃ駄目なんだと自分を追い詰めてしまうような人たち。その中で、萠美は何かを表現するのがただ楽しいという人が居てもいいかと生まれた。」という趣旨のコメントがありました。

あと、作中で登場する3Dソフトが完全にBlenderだったのでもしやと思ってたのですが、パンフレットに本作はBlenderで作ってると書いてました。60分超えの劇場アニメ作品がBlenderで制作されたのって多分日本初なんじゃないかな。結果としてこれまで観たことのないルックにつながっていたのかなと。

https://www.youtube.com/watch?v=BHGdv1L07EQ

関連してこの作品がすごく誠実だなと思ったの、『未明』のPVを投稿した後のコメント欄ですね。心無いコメントが続くのですが、すごいリアルで全然ご都合主義じゃないなと。また、ある程度本作に対するネガティブコメントを先取りしたものになっているように見えます。

あと夕の歌がとても良く、ライブハウスでも初見の観客を惹きつけてるのにヒットしなかった件について。恐らく、歌だけを動画投稿サイトに投稿していて埋もれてしまったのが理由だったんじゃないかなと推測しました。『未明』ではヒットとまではいかない再生数でしたが、今回の件を経て新曲にはMVをつけるのを誰かに依頼するんじゃないかな、そしていつかどれかがヒットするかもという希望を持てました。

https://www.youtube.com/watch?v=BHGdv1L07EQ

3つ目の泣き&呼吸浅くなりポイント

最後の『未明』のMVはずっと泣きながら、呼吸浅くなりながら観てました。

https://www.youtube.com/watch?v=BHGdv1L07EQ

特に自分は、一緒の道を歩んでいた人たちが次々と諦めていってしまう描写が辛かったです。自分自身、育児や仕事で何かを作る時間が中々取れなくて諦めそうになることもあるし、なんとなく同世代が何かに打ち込むことから離れていくのを感じていて、そのあたりが重なったためです。

そして、いつまでも何かを作っていたいという気持ちを応援してくれるようなMVのラスト、素晴らしかったです。個人的に、めちゃくちゃ才能がある誰かが居たとして、その人がずっと創作をできるかはまた別の問題だと思ってます。確かに比較して落ち込むときも僕だってあるけど、リングに立ち続けてパンチを打ち続けてやるんだっていう気持ちが正に映像化されてるような気がしました。

https://www.youtube.com/watch?v=Y4Pl9rQIDP8

監督と脚本家のセッション

パンフレットを読んでいてとても意外だったのが、監督と脚本の花田さんとの師弟にも似た関係性です。最初に本作を知ってスタッフを調べたときに、花田さんは超ベテランなので花田さん主導の脚本なのかなと予想していました。

しかし、実際にはぽぷりかさんのやりたいことを花田さんが聞いて、どう物語を作っていくかをアドバイスしているという流れでした。特に、脚本づくりに行き詰まった際に花田さんが「まずMVを作ってみてはどうか」と言ったのは、花田さんがHurray!のことをとても理解したうえでの素晴らしい助言だったのではないかと。

それ以外にも、パンフレットの中で色々な面で花田さんが助けになったのだなというエピソードが出てます。パンフレット買おう!!!!(ダイマ)

今後もしHurray!が長編アニメ映画を作るとして、今回の花田さんとの制作経験がHurray!を更に高いステージを押し上げるのかなーと勝手に思いました。

途中涙で画面がみえないところがあったので、もう一回見に行きたいです。
円盤出たら即ポチです。(出して!!!!!!!!!!!)

読んでいただいてありがとうございました。感想投稿キャンペーンやってるのでみんなも投稿しようね。豪華グッズも当たるよ。

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